2015年1月10日土曜日

シェイクピアのマクベス序


William Shakespeare’s Macbeth Retold by Bruce Coville and Pictures by Gary Kelley
Dial Books、New York, 1997

人気作家であるというだけではなく、劇用の台本作家であり、役者でもあるという、Bruce Covilleによる、高学年児童向けに書き直された、シェイクスピアのマクベスです。挿絵入りです。まず、物語が始まる前の、“はじめに”というような1ページが、おもしろいなと思ったのですが、演劇関係者の間では、マクベスに関する話をする時には、マクベスという言葉を使うことを避けて、”The Scottish Play”という呼び名を使うということです。この劇は、呪われていて、”Macbeth”という言葉を口に出すと、災いを招いてしまうことになるから、とのことですが、恐ろしい魔女が出てきて、殺人、幽霊、そして、復讐と、マクベスは、初めから終わりまで、血生ぐさい物語ですね。にも関わらず、シェイクスピアの劇の中では、たびたび上演される、一番人気の劇で、小学生の子供達にも、人気がある劇だとか。私も、夏休みの特別プログラムとして、小学生から高校生が一緒になって企画、公演というマクベスを観劇したことがあります。
マクベスは、シェイクスピアの劇の中で、最も短い劇の一つなので、こちらのWilliam Shakespeare’s Macbethに書き直すにあたり、原作の筋書きのほとんどすべてを含むことができたということです。読みやすい現代語訳に、シェイクスピアが用いた元々の言葉も織り込まれていて、古典劇の雰囲気が感じられる物語となっています。



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