2014年4月18日金曜日

アンネフランクのしあわせ


Happiness: Sunday, March 12, 1994

“アンネの日記”の中で、アンネフランクは、彼女のお母さんとの折り合いが悪いということを、たびたび、記述していますが、1944年3月7日にも、憂うつな気分の時には、世界中の不幸について考えて、自分の身に、その不幸が降りかかっていないということを、感謝しなさいというお母さんの忠告に対して、アンネは、自分だったら、外に出て、自然と日光を楽しんで、周りにまだ残っているあらゆる美を思い出して、幸せになりなさいと、忠告しますと、反対を唱えています。

そして、こちらの、“Anne Frank’s Tales from The Secret Annex”に収められている、
“Happiness”という短編に繫がったのかなと思えるのですが、
After all, you can’t help that, but, you shouldn’t feel miserable about something before it happens. Actually, what you’re hoping to find when you’re depressed is happiness.
と、過去に起こったことに、惨めな気持ちになるのは止めて、落ち込んだ時には、幸せをさがさなければいけないし、
Once you’ve found your own inner happiness, you’ll never lose it.
一度、自分自身の幸福をみつけたら、決して、失うことはありませんよ、とのメッセージを送っています。

こちらの短編は、エッセーではないのですが、アンネフランクと思われる女の子が、男の子と交わす会話の形で進められ、男の子からの、どうやって、自分の中に、どんな状況下にあっても、失うことがない幸せをみつけることができたの?という問いかけにたいして、
外に散歩に出かけた時、自分の問題で頭がいっぱいになっていて、天気のことには、全然、気がまわっていなかったけれど、ふと空を見上げた時に、特別に美しい日だということに気がついて、自分の周りの美しいものに目がいくと、自分の心の中の、悪い考えが止まって、考えたり、感じたりすることは、美しいということだけで、それだけが、本当の真実だし、すべてのものは、あるがままでいいし、美しいんだということに、気がついたんだ。そして、悲しみは、自分のことを、かわいそうだと思っている気持ちからきて、幸せは、喜びからくるものだということに気がついたんだ、と、返答しています。

こんな会話を交わして、自分のことを理解してくれる人にめぐり合った!と、同じ気持ちを分け合った二人ですが、短編最後の言葉にも、自然の美とは違った、幸せを感じました。
I haven’t found happiness yet, but I have found something else-a person who understands me!
I knew what he meant, and from that moment on, I was no longer alone.




以下のランキングに参加しています。よろしかったら、クリックをお願いいたします。
にほんブログ村 本ブログ 洋書へ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ