2012年3月7日水曜日

洋画DVD:Harold and Maude



ずいぶん以前になりますが、Mitch Alborn著のTuesdays with Morrie: An Old Man, A Young Man, and Life’s Greatest Lesson が、評判になりましたよね。皆さんも、読まれましたでしょうか?
忙しい生活の中、何かがかけているような、と、感じた著者が、20年ぶりに、大学時代の恩師Morrie先生を訪ね、Morrie先生が亡くなるまでの数ヶ月間、毎週火曜日に、人生に大切なものの手ほどきを受けたという実話をまとめた、短い本ですが、私も、得るものがたくさんあった本の一つです。
そして、今日ご紹介する、映画DVD:Harold and Maudeですが、こちらの映画DVDを観た時に、だいぶ様子が違った、Tuesdays with Morrieのような物語だなと思いました。1970年代のcult filmということですが、corkyという感じの、一風変わった、登場人物です。主人公のHaroldは、とても裕福な家庭の若い独身男性で、狂言自殺を繰り返し、見知らぬ人のお葬式に出掛けるのが、趣味。もう一人の主人公のMaudeは、もうすぐ80歳という女性で、同じように見知らぬ人のお葬式に出掛けるのが趣味で、お葬式の場で、Harold に出会います。そして、この二人が恋に落ちるというお話なのですが、ものすごく不思議な英知いっぱいで、毎日の生活を最大限に楽しんでいるMaudeが、”今まで、まだ、生きたことがない。何度か死んだことはあるけど。“という、Haroldに、”死んでいることを楽しんでいる人はたくさんいるけど、本当に死んだわけではなくて、生きるということから退いてしまっているだけ。飛び出していって、チャンスをつかんで、傷つくことも恐れずに。でも、できるだけ上手にやるように。とにかく、LIVE!生きること!“と、背中を押す、Maudeの人生の手ほどきが、とっぴな行動を繰り広げるMaudeの、Maude流の生き方として、映画の随所に盛り込まれています。
たとえば、Maudeは、免許なんて、信じないということで、免許を持たず、いつも、道路に止めてある誰かの車を拾って(盗んでなのですが)、乗りさってしまいます。Haroldに咎められた時の返事は、どんな車でもというわけではなくて、初めて運転する車だけで、新しい経験を楽しんでいるだけ。人生は、いつまでも続くわけではないのだから、毎日、新しいことを試さなければ。盗まれたと怒る人は、何か、自分のものを保留していると感じるからで、私は、そんな人に優しく、今日あるものが、明日はなくなってしまうことだってありえるのだから、心の中で”now”with”that”というように、物に執着してはいけないんだ、ということを忘れないようにしてあげているんだ、というもの。また、公道に植えられていた、枯れかかっていた木を救うために、警察官の追従をまいて、森に植えに行ったり、すでに、動物園はいっぱいで、刑務所だって人があふれてしまっているのに、どうして、まだ、cageが、好きなんだ?ということで、以前は、ペットショップに忍び込んでカナリアを、自由にしてあげていたんだなどの話をするMaudeですけど、道徳的すぎないのがよくて、自分に正直に、道徳以上のものをめざして、人生を生きたら、100%の人生を生きることができるんだ、と、いうMaudeのwisdom wordです。
道徳や法律、そんなものの枠外で、おてんばに振舞っているMaudeの言葉を聞いて、私も、うーんと、考えることばいっぱいでした。自由な気持ちって、大事なような。毎日、新しいことを経験してみたいような。皆さんは、どう思われますか?
映画の物語以外では、ヨーロッパのold worldという感じの、豪華な豪邸のインテリア、1970年代のファション、そして、道路に止められている車や、実際に運転される車が、今で言う、ビンテージの車で、そんな1970年代の時代の様子も、魅力になっています。

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